「なんで、人の分だけ幸せってあるんでしょうね…」 疑問、というよりは、嘆きに近いのではないかというそれは、俺からの答えを、きっと必要とはしていなくて。 「幸せが、誰にとっても同じ一つだったなら、きっと…」 途切れた言葉。つまらなそうに、見つめられた虚空には、一体何が見えているのだろう。 もしかしたら、俺と良く似た景色ではないか、と、一生かかってもわかるはずのない答えを考える。 「…みんなが」 「へ、え?」 驚いた様子のが、振り返ったのがわかった。 「誰もが、幸せになるなんてのは、難しいよな」 「 です、ね」 だから、この思いが、重荷にしか、ならないのなら。誰かを、それこそ、大切な人を傷つけてしまうというのなら。俺がとる行動は、決まっていて。そして、彼女も、きっとそれと同じ答えを選ぶのだろう。 (ほどけてゆく手と手、立ち尽くした影と影) 「っていうか、さ、寒くないの?」 「いや、まぁ、正直寒いですね」 「この時期のこの時間にその格好は無い」 「ですよねー、って西田くんも十分寒そうです」 (♪GOMES THE HITMAN)
2009.01.15 |