ホントは、ホントはずっと大好きだった。
ずっと昔から。

すなおじゃない、なんて人から言われなくても分かってんだから。








「俺、彼女できた。」




なんて、すっげ幸せそうな顔で、報告されて。




「良かったじゃん。」




作り笑顔。

それと知れないのは、長年培ってきた賜物か。




「おう、サンキュ。」




いつもの笑い方に、照れを混ぜて。


いっそ、爆弾でも落ちてきたらいいんだ。

ソノコの上に?

コイツの上に?

それともアタシか?





「……こないかね…。」





公園のベンチ、見上げた空は嫌味なほど晴れ晴れと。

どうにも、爆弾らしきものは見当たらなくて。

上からのぞきこんで来る、心底不思議そうな顔に、蹴りでも入れられりゃ、スッキリすんのか。

そんなわけがない。





「…? 誰か待ってんのか?」

「いーや。」





そうかもしれない、未練たらしく、アンタのことを。





「何か、カナしいのか?」

「…いいや。」






首を振るのと同じに、視線は前へと戻した。







「哀しいのは、マサだろ? そんな顔してる。」





通り過ぎた、上下ジャージのじいさんに、なんとは無しに視線を向ける。





「これは、がカナしいから。」

「哀しくねーよ。バーカ。」

「テメーのがバカだろ。」






わらって、髪の毛クシャってやれば、いつもの笑顔。

この笑顔が、一番スキ。

昔も。今もだ。






「…終わりにしないとね。」

「へ?」

「いいや。なんでも。」





もう一度首を振って、空を見上げた。

何色かもわかんない鳥が陽射しを遮って飛ぶ、飛んでく。

つれてってな、一緒に。

アタシの思いも。




バイバイ、さようなら。

手を振った。



このいとおしいひとがこうふくでいられるために
(なんて、そんな奇麗事ばっかじゃないけど)


【 title:cloudy cloudy/pictuer:NEO HIMEISM
2008.06.05